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トレーラーハウス用シャーシと輸送用シャーシの違い

トレーラーハウス用シャーシと輸送用シャーシの違い

シャーシと聞くと、海上コンテナや鉄道コンテナを運ぶための「輸送用シャーシ」をイメージされる方も多いかもしれません。一方、住宅のような設備を搭載する「トレーラーハウス用シャーシ」も同じく自走できない“被けん引車”ですが、その目的や設計思想は大きく異なります。ここでは、両者の特徴や用途の違い、費用面での差をわかりやすく解説します。

トレーラーハウス用シャーシとは

トレーラーハウス用シャーシは、居住空間(上物)を載せて走行できるように設計されたフレームです。家庭で使用するキッチンやバス、トイレなどの設備を想定し、給排水や電気・ガス配管のスペースを確保しながら重量バランスを取り、車両としての安全性も満たす必要があります。日本では車両総重量3.5 t以下のO2カテゴリが主流で、慣性式や電磁式のブレーキを搭載し、比較的軽量かつ個人利用に適した設計が特徴です。

トレーラーハウス用のシャーシについて、詳しくは下記の記事をご覧ください。

輸送用シャーシとは

輸送用シャーシは、その名の通り貨物を運搬することを目的とした“台座”です。海上コンテナや鉄道コンテナを効率的に固定・積載できるよう、大型車両での牽引を前提とした強度設計が施されています。コンテナを四隅で支える構造やツイストロックなど、国際規格に準拠した固定装置を備えているのが一般的です。重量が大きくなる場合はエアブレーキなどを採用し、O3やO4カテゴリに属するものも多く見られます。

具体的な違い

用途と設計思想

トレーラーハウス用シャーシは居住スペースを快適に支えることが最優先で、内部に配管や配線を通すことを想定したフレーム設計が求められます。輸送用シャーシは貨物の積み下ろし効率や固定方法が重視されるため、コンテナの四隅を固定する仕組みなど、規格化された設計が施されます。

ブレーキやサスペンション

トレーラーハウスは車両総重量を3.5 t以下に抑えることが多く、比較的軽量な慣性式や電磁式ブレーキが採用されがちです。輸送用シャーシは大型コンテナを載せる前提で設計されるため、強力なエアブレーキや大きなサスペンションが装備される場合があり、その分コストや整備のハードルが上がります。

費用面での違い

両者は「被けん引車」という点では共通していますが、費用面では以下のような差が生じます。

輸送用シャーシはコンテナや貨物の国際規格に合わせて大量生産されることも多く、フレーム自体は比較的安価に抑えられる側面があります。ただし、大型区分になるほどエアブレーキや頑丈なサスペンションが必要になり、牽引車も大型トラクタに限定されるため、トータルコストは高くなりやすいです。

トレーラーハウス用シャーシは必要な台数自体が少ないことや、居住空間を想定した個別設計・カスタマイズ要素が多いことから、同じサイズ感でも単価が上がりやすい傾向があります。一方で、専門メーカーによるアフターサポートを受けやすく、配管や電気系統などトータルで相談しながら製作できるメリットがあります。

追加装備や運用のしやすさ

トレーラーハウス用シャーシは生活空間に合わせてカスタマイズされることが多いため、給排水や電気配線を通す仕組みや居住空間を固定するためのブラケットなどがあらかじめ用意されている場合があります。輸送用シャーシはツイストロックや積載用のレールを備えるなど、貨物の安定輸送を主目的としており、居住空間の設置に必要な設備は基本的に想定されていません。

まとめ

トレーラーハウス用シャーシと輸送用シャーシは、自走しない“被けん引車”としては同類ですが、目的と設計思想が全く異なるため、フレーム構造やブレーキ装置、費用に大きな違いがあります。トレーラーハウスとして利用するのであれば、居住設備を快適に載せられ、かつ法的にも適合する設計の専用シャーシを選ぶことが不可欠です。

両者を混同すると、想定外のコストや運用上の制限が発生する可能性があります。自分の目的に合ったシャーシをしっかりと選んで、安全かつ快適に活用していきましょう。

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