トレーラーハウスの耐用年数と減価償却|減価償却費の計算方法を解説
トレーラーハウスを事業用として購入した場合、減価償却が必要です。トレーラーハウスは車両扱いのため、国税庁が定めるルールに沿って費用計上を進めなければいけません。
減価償却は、資産の価値が時間とともに減ることを前提にした制度で、取得価額を耐用年数に応じて配分する計算方法が採用されます。
今回の記事では、トレーラーハウスの減価償却について、耐用年数や計算方法について解説していきます。
トレーラーハウスの活用方法について、解説している記事です。
事業用のトレーラーハウスは減価償却が必要

事業所として使うトレーラーハウスは、償却資産税の対象です。会計上は、建物ではなく車両として分類されます。
トレーラーハウスの法定耐用年数は4年です。そのため、4年に渡って減価償却を行わないといけません。
減価償却とは、購入費用を耐用年数に応じて少しずつ費用化する仕組みで、税務上の計算にも影響します。減価償却の対象は「耐用年数1年以上」「取得価額10万円以上」です。
トレーラーハウスは車両扱いとなり、減価償却の対象になります。事業利用の場合は、毎年の申告が欠かせません。
トレーラーハウスの耐用年数と減価償却

こちらでは、トレーラーハウスの減価償却について、耐用年数と合わせながら解説していきます。新車と中古車で異なるため、注意してください。
新車の場合
前述でも紹介しましたが、トレーラーハウスの法定耐用年数は4年です。そのため、4年に渡って減価償却を行わないといけません。
平成24年12月27日に国土交通省が制度を改め、トレーラーハウスを正式に「車両」として扱うことが明確化されました。
これ以前のトレーラーハウスは、簡易建物として7年、もしくは車両として4年と、耐用年数が分かれるケースがありました。
しかし現在では、トレーラーハウスの法定耐用年数は4年と定められてます。そのため、減価償却の計算もシンプルです。
トレーラーハウスを新車で取得した場合は、購入費用を4年間で均等に費用化していくことになり、事業計画や資金繰りの見通しも立てやすくなります。
中古車の場合
中古のトレーラーハウスは、一般的な中古車と同じ方法で耐用年数を計算します。
- 耐用年数=(法定耐用年数ー経過年数)+(経過年数×0.2)
基本の耐用年数は4年ですが、購入した時点で既に4年を超えている場合もあります。その際は、次の計算式で耐用年数を求めます。
- 耐用年数=法定耐用年数×0.2
| 経過年数 | 計算式 | 計算結果 | 実際の耐用年数 |
|---|---|---|---|
| 1年以上~2年未満 | (4-1)+(1×0.2) | 3.2年 | 3年 |
| 2年以上~3年未満 | (4-2)+(2×0.2) | 2.4年 | 2年 |
| 3年以上~4年未満 | (4-3)+(3×0.2) | 1.6年 | 2年 |
| 4年以上 | 4×0.2 | 0.8年 | 2年 |
計算の結果、算出された年数が2年に満たなかった場合、耐用年数は2年とされます。耐用年数が2年以上の場合、1年未満の端数は切り捨てることになります。
減価償却費の計算方法をトレーラーハウスに当てはめてみる

減価償却の計算方法は「定額法」と「定率法」があり、どちらを選択しても構いません。
結論から言えば、個人事業主や資金に余裕がない場合は「定額法」を、多少資金に余裕がある法人の場合は「定率法」がおすすめです。
こちらでは減価償却費の計算方法を、トレーラーハウスに当てはめて解説していきます。
定額法
定額法とは、毎年同じ額で減価償却していく計算方法です。定額法の場合、次の計算式を用いて、減価償却費を出します。
- 減価償却費=取得価額×0.25(定額法の償却率)
※トレーラーハウスは耐用年数が4年のため、0.25で計算します。
出典:減価償却資産の償却率等表|国税庁
200万円のトレーラーハウスを購入したと仮定した場合、減価償却費は次の通りになります。
| 年数 | 期首帳簿価額 | 減価償却費 (償却限度額) | 期末帳簿価額 |
|---|---|---|---|
| 1年目 | 200万円 | 50万円 | 150万円 |
| 2年目 | 150万円 | 50万円 | 100万円 |
| 3年目 | 100万円 | 50万円 | 50万円 |
| 4年目 | 50万円 | 49万9,999円 | 1円 |
※4年目となる最終年は、備忘価額として減価帳簿価額を1円残します。
定額法のメリットは計算が簡単で、会計上のミスが起こりにくいところです。毎年同じ金額を償却していくだけなので、償却費が把握しやすいです。
定率法
定率法とは、未償却残高に対して一定の割合を掛けて償却していく方法です。初年度の減価償却費が一番高くなり、年を追うごとに徐々に減額していきます。
トレーラーハウスを定率法で減価償却をする場合は、3つの計算式を使用してください。
- 減価償却費=取得価額×0.5(定率法の償却率)
※トレーラーハウスは耐用年数が4年のため、0.5で計算します。
出典:減価償却資産の償却率等表|国税庁
| 年数 | 期首帳簿価額 | 減価償却費 (償却限度額) | 期末帳簿価額 |
|---|---|---|---|
| 1年目 | 200万円 | 100万円 | 100万円 |
| 2年目 | 100万円 | 50万円 | 50万円 |
| 3年目 | 50万円 | 25万円 | 25万円 |
| 4年目 | 25万円 | 24万9,999円 | 1円 |
※4年目となる最終年は、備忘価額として減価帳簿価額を1円残します。
定率法はトレーラーハウスを購入した初年度に大きく費用計上できるので、節税メリットがあります。
ただし、定額法と比較して計算が面倒なのと、経費計上が大きい分だけ利益を圧迫するのがデメリットです。
個人事業主でトレーラーハウスを購入する場合は、定額法の選択をおすすめします。
4年目(最終年)の期末帳簿価額を1円残す意味は?
4年目の期末帳簿価額(残存簿価)を1円残すのは、その資産がまだ存在し、事業で使われていることを帳簿上明らかにするためです。
この残存簿価1円を「備忘価額」と呼びます。仮に償却後に価値を0円にしてしまうと、帳簿上はその資産が存在しないことになります。
そうなると、現物の管理台帳などと不整合が生じるかもしれません。そのため、あえて1円の価値を残すことで「その資産の存在を管理しやすくする」という意味があります。
簿価1円はその資産、つまりトレーラーハウスを使用している限り除却することはできません。
除却できるのは、トレーラーハウスの使用をやめたり、廃棄したりするときです。
まとめ
トレーラーハウスの減価償却は、車両として扱われる点や耐用年数の考え方など、独自のルールを理解することが欠かせません。
新車と中古車で耐用年数が変わり、定額法と定率法でも費用計上のペースが異なるため、事業計画にも影響します。
国税庁の基準に沿って正しく償却を進めることで、節税メリットを活かしながら資産管理をより効率的に行えるようになります。